へバーデン結節でお悩みの方へ

一般にへバーデン結節は、手の指の爪のすぐ下の第一関節に起こる変形性関節症の一種で、関節の腫れや痛み、変形を伴います。とくに40歳以降の女性に多く見られ、60歳以降では5人に1人いると言われています。

一般的にはあまり知られていないのが現状です。軟骨・骨がもろく破壊されやすい症状で、関節が太くなったり、横に指が曲がったり、物を取る時などちょっとしたことでぶつけ、突き指のような状態を起こす。

画像診断では、関節の隙間が少なく、骨棘と呼ばれる骨のトゲができていて、亜脱臼している場合もあります。初期の段階は１つの指から始まりわかりづらい。変形する時に痛みが出る場合もありしばらくするとおさまります。その繰り返しで、10年～15年位で全部の指に変形が起こることもあります。

しかし、へバーデン結節は手指だけではなく、足、ひざ、腰、首にもみられます。全身性・同時性・進行性の関節症（炎）であることが分かってきています。これをへバーデン結節の「転移仮説」としています。

最近では、手のへバーデン結節と同じような変形や痛みが足に出る「足へバーデン」という症状に悩む方が増えています。ひどい外反母趾や足の親指が捻じれて爪が外側を向くなどの変形が見られます。

へバーデン結節には、・手から始まる場合・足から先に始まる場合・手と足同時に始まる場合があることを知らなくてはなりません。初期のへバーデン結節は、見落とされることがほとんどです。それは、へバーデン結節は手にしか起こらないと思われており、足やひざにも起こるものだと知っている人がほとんどいないからです。

さらに、へバーデン結節は骨の変形や破壊が急激に進行する症状で、足に発生した場合は重力の負担がかかるので、特に骨の変形・破壊が急激に進行するため、足・ひざ・腰・首などに二次的障害を引き起こしてしまうのです。これを「転移仮説」としています。

「外反母趾が急激に進んだ」、「何年経っても痛みがよくならない」という場合は、へバーデン結節がある可能性があります。外反母趾や浮き指と同じように、早い段階で「足へバーデン」の正しい判断を行い、重力の負担を軽減する施術を施す必要があるのです。

へバーデン結節は、初期段階では見過ごされがちな症状です。特に「手の指先だけしか発症しない」と一般的には認識されているため、足やひざ、首に起こるへバーデン結節の症状を伴うケースを見落としてしまっています。

進行すると、生活の質を大きく損なう深刻な問題に発展することもあります。だからこそ、早期にへバーデン結節の見方のチェック項目を確認し、足から体全身を整える施術と関節のサポートをしてあげることが大切です。